空の鳥

主に飼い猫+野鳥を撮って、紹介しています。

寅さんとさくらの共依存

「男はつらいよ」を観ていると、下町の人情や、家族の暖かさ、心打たれるものがある。

がしかし。

さくらは共依存のイネーブラーじゃないか、と思う。

ダメな兄の財布をのぞいて、少なかったらお金を入れてあげたり、旅先に送金したり、自分が北海道まで迎えに行ったり、貧しいのに兄にいくら使っているのだろう。

全て計算したら、どれぐらいだろう。

兄が巻き起こすトラブルを涙ぐんでいるようだけど、ちょっと世話焼き過ぎじゃないか。

やさしい妹、と言うキャラクターだけど、これはアカンで、兄をダメにしてるで、とも思う。

後半では息子のミツオにも、同じ事をやっている。

そしてオジそっくりのダメな息子になっている。

でもイネーブラーは、人から同情され、褒められ、映画になるのである。

 

主にあって死ぬ死者は幸いである

運転中、倒れて来た木の下敷きになって、6週間重体だった友人は、ついに天に旅立った。


最後に彼女に会ったのは、事故の12日前。


彼女はホームレスと難民の支援を毎週ずっと続け、生きている時から天使みたいだった。

15年前から彼女を知っているのに、そんな善行をしている事を知ったのは、最後に会った時の数日前である。私が「どこへ行くの?」と聞いたから教えてくれた。人には言わなかった。


神さまは一番上等の部屋を用意して待ってはったに違いない。

 

祈って下さってた中西牧師に報告すると、お返事くださった。

「黙示録14:13には「主にあって死ぬ死者は幸いである…彼らはその労苦から解き放されて休むことができる。彼らの行いは彼らについていく」とあるので、スーザンさんと共に良き業が彼女とともに天国について行き、神様からのご褒美をもらう光栄に浴しておられることでしょう。」

生きている間は誰からも褒められなくとも、死んだあと神様からご褒美がもらえるような生き方がしたいものである。

 

f:id:dollyosaka:20181211154829j:image彼女がくれた、お母さんの形見の傘。「この傘どこで買ったの?」と何度か質問したので、くれたのだ。こんな大事なものもらえない、と言うと、どうせ私が母の誕生日にあげた傘なの、と笑った。

今日貰って初めてひろげた。

山田洋次とキリスト教

寅さんがお寺に行って、御前様にキリスト教に宗旨替えをしたい、と言い、笠智衆が「キリスト様が寅を見はなさなければ良いがのう。」というエピソードがある。

プロテスタントの一家の夕食に招かれ、壁に最後の晩餐の*1かかった食堂で、食前のお祈りをしていた、と報告するシーンや、キリスト教のお葬式で「主よみもとに近づかん」が流れるシーンが2回あるし、沖縄の教会から「主われを愛す」が流れてくるようなシーンだけでなく、ただ風景に教会が入っている場面もよく出てくる。

寅さんだけでなく「家族」でも一家はクリスチャンで、大阪万博に行って疲れた赤ちゃんが死んだ時も、教会で葬式をしているし、お爺さん(笠智衆)の葬式もキリスト教で、お墓も十字架の墓標だった。

山田洋次は、日本の伝統のお祭りや、お寺や神社も映画に映すが、教会やキリスト教のお葬式も紹介してくれるので、人口1%のマイノリティの私としては、とても嬉しい。

*1:間違えて「最後の晩酌」と言って笑われる

40日も

10月に車の事故で入院した友人は、4度にわたる内蔵の手術をしたのち、1度は回復したかに見えたが、感謝祭の前に再び症状が戻り、リハビリしているものの、いまだに人工呼吸器である。

40日も話が出来ないのはつらいだろう、と思う。ただ動いていなかった臓器が少しずつ動き始め、薄紙をはぐように良くなって来ているようだ。

良くなってほしいと心から祈る。