空の鳥

主に飼い猫+野鳥を撮って、紹介しています。

マットサベージのトリオ

車のエンジンの音がまたおかしいので、オールストンにある自動車修理工へ行く。ミンという台湾人の経営する工場だ。私が漢字で「車」と書いたファイルに今までの修理の記録を入れて持って行ったので、従業員達が私に中国語で話しかけて来た。「日本人よ」と言うと、「中国人かと思ったよ」。
ミンはエンジンの音を聞いただけで「これは1000ドルかかる」と診断。がっくり来て家に帰る。
レガッタバーへ。マット・サベージという15歳の天才少年のジャズトリオだ。彼は12歳くらいにしか見えず、歯を矯正しているし、かわいらしい。ピアノは自由にのびのび弾いていて、ペダルも右足だけでなく左でも弾くし、指使いや手の形がメチャクチャだ。あれだと大人になって腱鞘炎で苦労するだろう。そうスティーブにいうと、同席したマットのママに「この人はピアノの先生で、手の形が悪いと言っておられます」とそのまま言った。マットのママは私の意見を聞きたがり、マットにも「このピアノの先生は、あなたの手の形を治しなさいって言ってらっしゃわよ。」と叱言。
バークリーを出てから苦労しているピアニストをいっぱい知ってるから、こんなひょろひょろの少年がブルーノートレガッタバーで弾かせてもらっているのを聞くと全く人生むなしくなる。マットは素晴らしい天才少年だけど、まだ勉強の過程にあるように思えてならない。CNNやナショナルジオグラフィックから取材を受ける予定で、MTVを制作し、日本のメディアにも紹介される予定らしい。ソニーの子会社からも2枚もCDを出している。彼はニューハンプシャーの農場に住み、学校に行かずホームスクールで勉強。ベーゼンドルファーからピアノを無償で借りているらしい。
マットのママはダイアンと言って、本物のステージママだ。ブッキングエージェントもやっている。子どもを学校にやらないのはいいのだろうかと思う。確かに学校には問題点も多いが、得るところも多いと思うのだが。