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空の鳥 agirlfromosaka

主に飼い猫+野鳥を撮って、紹介しています。 北海道と読書と温泉が好きです。

チフスのメアリー

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ニューヨークにメアリー・マローン(1869-1938)というアイルランド移民の住み込みのメイド・料理人がいた。

彼女は健康そのもので、人柄も親切で、犯罪も犯さず、料理がとても上手で富豪の雇い主から重宝されていた。

だが、不思議なことに転職する先々で彼女の料理を食べた人が腸チフスに感染。知らない間に彼女の料理を食べて、腸チフスに22人感染して1人死んだ。

保健所がついに感染源が彼女であることを突き止め、嫌がる彼女を警官が捕まえ、2年間病院に隔離。世界初の腸チフス菌の健康保菌者の発見だった。

だが、彼女は病院にいても発病しなかったので、不当でアイルランド人に対する差別だと訴えを起こし、料理をしない事、居場所を届ける事を約束させて翌年退院。

ところが、行方不明になった。

5年後、産婦人科病院で腸チフスの患者が25人発生。2名死亡。そこには偽名で料理をしているメアリがいた。

彼女は捕まって68歳で死ぬまで、生涯病院に隔離され続けた。

死後メアリーの遺体が解剖され、腸チフス菌の巣が胆嚢から発見された。菌は毎日排出されていたのである。

トイレに行った後や、料理する前、手をしっかり洗わないといけなかったのである。

無期懲役」のような生涯で、気の毒な生涯だったが、公衆衛生の歴史的な教訓となった。

「タイフォイド・メアリー」(Typhoid Mary)と言えば、健康保菌者を指すそうである。

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黒い服の人がメアリー。