100年前の芸妓と娼妓の違い。

100年前の日本の写真を集めている。

女が日本髪だった時代だ。

職業柄、芸妓も娼妓も沢山写真が残っている。

「ゲイシャ」でひとくくりに出来ないほど違いがある。

• 帯の結び方

後ろに帯を結ぶ舞妓と芸妓

 

花魁道中。娼妓は帯は前に結ぶ。全部自腹だそうだ。

• 髪の飾り物

芸妓はあまり髪を飾らない。

高級娼妓である花魁のかんざしの凄い事！

• 着物の派手さ

芸妓の着物は、軽そう。

花魁の着物は重そう。

芸妓は厳しいしつけとお稽古を積んだ、洗練されたアーチスト。

立派な身分の家に生まれたのに没落してやむなくこの道に入った人も多く、教養もある。

身請けされて有名人の妻になった芸者も結構いる。

泉鏡花、伊藤博文、木戸孝允、山縣有朋、陸奥宗光の妻も芸者。

芸者はセレブと結婚できたが、娼妓は例外はあるものの出来なかった。

娼妓は高級から下級まで前払いの借金で性奴隷になっている、気の毒な女達。

鎌倉時代から続く公娼システムで、逃げる事が出来ない人身売買の性奴隷である。

残酷な恥ずべき日本の歴史。

1958年まで公娼制度が残っていたと言うので呆れて物も言えない。