ついに帰る日を迎えた。
目覚めると水の音がする。トイレに行くと故障している。迷惑をかけてはいけないので、タンクの蓋を開けて落ちている鎖を拾い上げて、浮きについている棒に引っ掛けて修繕。水はやっと止まった。
6時半ごろから台所に降りていたが、7時にホストマザーが起きて来て「あなたのアラームが鳴っている。」と言った。起こしてしまったのだ。
この11日間大変な迷惑をかけたと思う。どうやら彼らのベッドルームは私の部屋の真下らしいと知ったのは、一週間以上経ってからだった。私は何度も歩き回ったりバスルームに行ったりしたので、眠れていないのではないか、と気づいた。
それでトイレはヨーロッパ式に、彼らが寝てからは朝まで流さないようにした。
考えれば、10年前まで上の階に住んでいた頃、ふんだんに水を流し、ドタバタしていた。さらにピアノまで貸してもらって、レッスンに使っていた。
さらに私が貧しそうなので、留守の時キャットシッターのバイトまでさせて貰っていた。*1
なんと忍耐強く親切な大家さんだったのだろう、と10年経って感服する。
大家さん夫妻に「またおいで」と見送られて、出発。
空港のレンタカーセンターで車を返す。入る場所が分からず、雨の中ぐるぐる回ってひと苦労だった。ガソリンを入れる約束だったが入れる時間もなく、なんと言い訳しよう、と思ったが、やっと返す場所に到着した時、
「急いでるの?このまますぐ行って。」
とあっさりしたものだった。
出国手続きはものすごく空いていて、ハイテク技術もあり、あっという間だった。
搭乗口でジョンから電話があり、
「忙しくして、決して落ち込まず、どんな仕事も断らず、自分で考えて頑張って。」と言った。
また会えるかなあ。
JAL007便はカナダ、アラスカ、ロシアを通る。
サハリンの上空から。
今回はグルテンフリーの特別食を頼む。
隣の椅子が空いていたので、ありがたかった。あとの席は満室で、申し訳なかった。
無事に帰宅。スーザンから無事にレンタカーを返して帰ったかメール。