2001年の夏バークリーの最初の学期で寮で一緒だった人々とズーム同窓会をした。参加者は9名。
zoomの良いところは、家で飼ってる犬や猫を抱っこして見せ合う事が出来たところだ。たとえボストンで会えても、これはさすがに出来なかっただろう。
顔を見て話すのは20年ぶりなので、本当に嬉しかったが、パンデミックのせいで仕事を失った人がほとんどで、非常に暗かった。
参加したうち日本人以外の人。(来た順)
F (カリフォルニア)… 2月にコロナに罹患し、家族みんな苦しんだ。医者に電話したら来るなと言われ、心臓病のお父さんだけ数日入院した。においが全くしなくなり、ジュースを飲んでも水を飲んでいるようだった。両親はモデルナのワクチンを受けたが、昨日2度目のワクチンを受けた後具合が悪くなって、熱を出して寝ている。
ワクチンは恐いなあ。それにしてもアメリカでは一度コロナにかかっていてもワクチンを打つんだな。
J (カルファオルニア)… 1年前パンデミックが始まって以来、犬の散歩以外外に出ていない。仕事は全部なくなってしまった。一番酷かった時絶えず救急車が走っていた。故郷オーストラリアは、感染対策が厳しいので、両親は普通の生活をしているそうだ。
I (テキサス)…故郷ベネズエラが政情不安で、家族も親戚も世界中に散らばってしまった。音楽の仕事も飲食業の仕事もパンデミックで全部なくなり、1人で暮らしている。6時間の同窓会のうち、5時間半私たちは彼のマシンガントークをただ聞いていた。ホストの私は仕切るのに至難の技だった。
C (ニューヨーク)…スイーツのお店を経営しているが、パンデミックで開けられない。以前はブルーノートで歌ったりしていたが今は出来ない。こわくて地下鉄に乗れず、向かいの病院は患者でいっぱいなので移らないか恐かった。
M (スイス)…パイロットの妹は医療物資をヘリコプターで運ぶのでワクチンを受けた。徴兵でもらった銃は返納した。自分の番が来るのはまだまだ。今日は子供たちにイースターの卵に色を塗る予定だ。
A (ノルウェー)…山のキャビンに行く予定だったが今日が大雪で行けなかった。ノルウェーでは食料品店と薬局以外の全てのお店と教会が閉まっていて、各家庭に2人以上訪問してはいけない。
1年前に乳がんで40歳で亡くなったスペインのベゴニアの思い出話をした。明るくて前向きだった彼女。Fはボイスメールに入った彼女の声を大切にしているという。Iによるとバスク地方出身だったようだ。
今日欠席したロンドンのAは、返事も来なかったのだが、Cによるとお父さんを最近亡くしたそうだ。彼はセレブのお母さんもお姉さんも亡くなった。
みんな若いのに、パンデミックという荒波をかぶり、仕事を失って悲しい話ばかりだった。
6時間の同窓会は、時差の都合で、アメリカ組が前半、ヨーロッパ組が後半参加した。
今日1番ツボった事。
コロナで重病だった時、家でどんな薬を飲んだのかFに聞いたところ、
「ビタミンC、マルチビタミン、ヘロイン…」
と言ったので、みんなビックリして「エ~~❓」と声を上げた。
「冗談だよ」と言ったが、ホンマやろか。