4歳ぐらいの時のこと。
叔母の友達が結婚することになり、お嬢ちゃんにフラワーガールをお友達と二人でやって貰ってくださいと言ってこられた。
母は張り切って、一緒にフラワーガールを務めることになった近所に住む同じ歳のノブちゃんの分もドレスを縫った。
幼稚園を早退して、大阪クリスチャンセンターのチャペルに向かった。私は白いドレスを着せられ、花の入った籠を渡された。その時点まで上機嫌だった。
ところが、結婚式が始まるや私たちはフラワーガールなので、当然新郎新婦の前を花をまきながら、聖壇まで行くように言われた。
そんな話は聞いてない。
「お花がかわいそう。花嫁に踏まれるなんて。」
と私だけ花を撒くのを断固拒否。
花嫁さんは入場するため後ろで待っているし、結婚式のプログラムを進めないといけないので、言われた通りにやっているノブちゃんを尻目に、号泣する私を引っ張りながら、母が花籠から花を鷲掴みして、急いでバージンロードに撒いた。
ノブちゃんは号泣しながら花を拾い集めるわたしに同情して、「私したげる。」と言って一緒に拾い集めてくれた。
話は逸れるが、ノブちゃんとはその後連絡を取り合っていた。結婚して神戸の海の見えるマンションに住んでいたが、ある年年賀状が来なかった。胃がんで40代で早世していたのだ。
ノブちゃんのお母さんは、ノブちゃんのお母さんだけあって世話好きで、私が自分の娘と同じカトリックの幼稚園に入れるように母と徹夜して申し込んで下さり、入園出来た。
私はその幼稚園のお陰で神様の存在を素直に信じ、今に至っている。また幼稚園の音楽教室がきっかけでさらに専門コースに4年通える事になり、20歳の時その会社の講師になり、ピアノを教えるのは30年続けた。
ノブちゃんのお母さんのおかげだ。大変お世話になったなぁ。
左が私、右がノブちゃん。私は泣きやんだばかり。