日本を代表する絵本作家のいわさきちひろ(1918ー1974)の映画。
絵の才能を認められるものの、美術学校への進学を反対され、意に沿わない結婚をする。
夫は自殺し、実家に帰るも戦争で焼失。長野県へ疎開。
27歳の彼女は自画像を描く。
その表情から画家として自立しようという決意が感じられる。
ひとり上京して、挿絵画家として働く。
7歳若い男性と結婚、夫が司法試験を受けるため、生まれたばかりの赤ちゃんを実家に預け、絵を描いて収入を得る。
当時は挿絵画家の権利がない状態だったので彼女の絵が乱暴に扱われた。
怒った彼女は提出した絵の返却や、印税の権利を求めて勝ち取った。
実にたくさんの絵本や童話の挿絵を描かれた。
どの絵も本当に懐かしい。
昭和生まれの人は、誰でも一冊や二冊彼女の絵の本を持っていたのではないか。
彼女はベトナム戦争の子供たちの絵を最後に描いて、55歳で死去。