ドキュメンタリー映画。
マイケルジャクソンの母や兄姉始め、マネージャーやプロデューサー、モータウンの元社長、ホイットニーヒューストンなど50人もの音楽関係の想い出話が中心になっている。
モータウンについてのペーパー(小論文)を大学で書いた。グルーブ・ライティングのクラスだった。マイケルジャクソンの音楽性と才能は、別格中の別格である、と習った。
貧しい家で育ち、兄弟5人で始めたジャクソンファイブでソロボーカルを始めたちびっ子のマイケルは、稀に見る天才。父の体罰や厳しいレッスンに耐え、下積みを重ねて、モータウンというレーベルと契約。一躍トップスターとなった。
大人になったマイケルはモータウンを抜け、さらに兄弟と別れて独立し、「スリラー」など1億枚以上売れた。
ところが大金持ちになったマイケルの周りには、それをたかる金目当ての人々が集まった。
彼の豪邸ネバーランドに招待された子供達は、マイケルの広い寝室に泊まった。ところが親が性的虐待の訴えを起こす。裁判になったが、ツアー中だったので無罪判決の降りる前に大金を払ってしまう。
後年別の人からも同種の訴えを受け、神経をすり減らしながら裁判を続け、ついに無罪を勝ち取ったが、その頃のマイケルは薬物でボロボロになっていた。
夜眠れない、といって麻酔薬を点滴し過ぎて命を失った。享年50。
映画子役スターだったシャーリーテンプルと、天才児歌手のマイケルジャクソン。
親の育て方はどこが違ったのか?
- マイケルは父から体罰を受け、夜中まで練習や興行に費やされ寝不足だった。厳しい先生の内弟子になってシゴかれた。スターになってもマスコミやタカる人にノーと言えなかった。薬物に溺れ、整形を繰り返し、スキャンダルにまみれ非業の死を遂げた。
- シャーリーテンプルは、愛情深い母親がつききりでマスコミやファンから守り、ませた子役や裏方と遊ばせず、節操の乱れもなく規則正しい生活と栄養と睡眠を与え、日に4時間以上仕事をさせなかった。地に足のついた教育を受けたので、大人になっても依存症やスキャンダルと無縁ばかりか、大使になって国に貢献し天寿を全うした。