空の鳥

主に飼い猫+野鳥を撮って、紹介しています。

「ひとり息子」(1936)

小津安二郎初のトーキー映画。
[ネタバレ]
夫を亡くして生糸工場で働く母親(飯田蝶子)。息子が中学に入れるため、家も畑も売り、工場の寮でひとり暮らす。
時は移って成人した息子(日守新一)から東京に遊びに来るよう連絡がある。来て見ると知らないうちに嫁(坪内美子)と孫がいて、工場の近くの安い借家に住んでいて、仕事も夜学の教師で安月給。母親を東京見物で連れて行くため同僚に借金しまくり、妻は着物を質屋に持っていく。母親は「偉くなってくれるため今までこんなに頑張ってきたのに、諦めてしまうなんて。」と嘆く。でも近所の子供が怪我をして病院に運ばれ、費用を出してあげたことを褒める。母親が去った後手紙とお金が残されていた。
[感想]
この息子はひどいと思う。結婚したんだったら田舎の母に手紙でちゃんと知らせないといけない。それにしても昭和11年の息子の嫁と言うのは姑を神のように敬っている。近所の人や同僚たちもとても優しく助け合う。

赤ひげ(1965)

世界のクロサワ映画。白黒。三船敏郎が赤ひげ、主人公の医者が加山雄三。有名な俳優女優がたくさん出ていて小さなストーリーはいっぱい織り交ぜられている。風景や小道具を凝りに凝って作られた映画で面白いが、3時間は長い。超意地悪な花魁の女将を杉村春子がやっていて、上手だった。この時代になると、映画も目を覆いたくなるシーンも出て来てそこは不快だ。やはり昔の映画は安心。