泊まり客は、この家は静かですねと言う。
私は静かなことは全く気づかず、見晴らしが悪いとか、古くてみすぼらしいとか、見える人としての文句ばかりだが、視覚障害者の彼女にしてみたら、見晴らしなんてどうでもいい事だ。
見えない分、空気を読む力、覚える力は半端ない。
いつもだったら朝は何してるの?と聞いたら、室内エクササイズしていると言うではないか。
健康でちゃんと見えている私は、なんと時間や目を無駄に使っている事か、と思う。
駅まで送ると、また駅員さんがホームまで送ってくれた。次の駅にも連絡して手配もしてくれた。
南海の駅員さん親切やなぁ。
それでもひとるで2時間もかけて、電車を2回も乗り換えてよく来たと思う。