空の鳥

主に飼い猫+野鳥を撮って、紹介しています。

王冠を賭けた恋

20世紀最大の王室スキャンダルと言えば、シンプソン夫人である。

英国王エドワード八世が、アメリカ人の既婚女性シンプソン夫人を好きになって、一緒になりたいと言い出した。

離婚してウォリスは独身に戻ったが、2回も離婚歴があるアメリカ人なので、国王は首相から別れるか王位を捨てるか選択を迫られた。

王はラジオ放送で国民に宣言。

「愛する女性の助けと支え無しには、国王としての義務を果たすことが出来ない。」

そして王位を弟に譲った。国民はびっくりし世界中のマスコミが書き立てた。

これが「王冠を賭けた恋」である。

 

 ウォリス・シンプソン(1896-1986)

ウォリスは1896年アメリカボルチモア生まれ。生後5ヶ月で父を亡くして母子家庭。母は下宿屋を始める。f:id:dollyosaka:20170315143051j:image

裕福な親戚の援助で社交界に。若い時の写真を見たら、サラ・ジェシカ・パーカーに似ている。f:id:dollyosaka:20170315132018j:image1914年(20歳)

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「いつかお金持ちと結婚するのが私の夢やねん。」と友達に話していた。わかりやすい女や。

そのため社交界で洗練された女性になるよう、会話やマナー、ダンス、ファッションセンスを磨く努力をした。

 1916年パイロットと結婚。20歳。f:id:dollyosaka:20170315134007j:image相手の酒乱で離婚。

1928年、会社社長のシンプソン氏と再婚。32歳。

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念願叶って金持ちと結婚する夢が叶ったウォリスは、ロンドンの社交界で人気者となり、「今が1番幸せ」と周囲に話していたが、幸か不幸かエドワード八世と出会ってしまう。

ウォリスはどん底から這い上がって、向かう所敵なしの社交界の花だったので、国王の心などイチコロにしてしまった。銀座のクラブのママのナンバーワンみたいなものだ。この男の場合はどう扱うべきか、経験を積んでいる。

母の愛を幼少時に受けていなかった王に対して、お母さんのように振る舞ったという。

ウォリスにメロメロの国王は、国民の期待に反して、国王をやめてしまった。ウォリスの期待も反したに違いない。

1937年ウインザー公になったデイヴィッドと友人16人だけ招いてフランスで地味に再々婚。41歳。挙馬車パレードもロイヤルウエディングも宮殿のバルコニーで手を振るのも無し。ただ、結婚指輪だけはムガル帝国皇帝が所有していた世界最大のエメラルドを半分にした片方だった。幾らするんやろう。彼女は思ったに違いない。いざとなったらこれ持って逃げられるわ。f:id:dollyosaka:20170315161521j:image

 指輪をちらつかせるウォリス。

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お金はあっても貧乏くじ引いてしまった彼女は英国王室からも英国民からも嫌われメディアからも叩かれた。ウインザー公は帰国も許されなかった。

身体の弱い弟バーディが王になり、吃音を克服したものの早く死んでしまった。王妃エリザベスとエリザベス王女はカンカンに怒った。

お父さんが早死にしたのはあの女のせいや。

折しも戦争。ドイツのヒトラーが元国王の夫妻に目をつけ、自分の山荘に招待。ドイツ国民は大歓迎。二人はイギリスを裏切ってヒトラーと仲良しに。ウォリスにはスパイ疑惑も浮上。

f:id:dollyosaka:20170315144650j:imagef:id:dollyosaka:20170315135734j:image「これはちょっとヤバい」と考えたチャーチル首相は、ウインザー公をバハマ総督に就任させ、二人をヨーロッパから遠ざける。

バハマ総督邸にはウォリスの肖像画が。f:id:dollyosaka:20170315171337j:image

 戦後も暫くイギリス王室から遠ざけられ、エリザベス女王戴冠式にも招待されなかった。

「イギリス大っ嫌いや。」と友達に言ったそうである。無理もない。でも自分の蒔いた種や。

夫妻は公爵の地所を売ったお金があったので、パリで贅沢に暮らしていた。

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有名な猿の模様のドレス。f:id:dollyosaka:20170315170816j:image

1967年にやっとエリザベス女王のお許しがでて初めて招待してもらう。f:id:dollyosaka:20170315140002j:image

1972年夫ウインザー公爵が死去。76歳。お葬式の時、初めてバッキンガム宮殿に公爵夫人として滞在。後にいるのは確執のあった小姑王太后エリザベス。振り向かずに去ったと言う。

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1986年パリの城「ヴィラ・ウインザー」でウォリス死去。享年89歳。f:id:dollyosaka:20170315154632j:image

葬儀にはダイアナ妃も参列。

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今はイギリス・ウインザーの王立墓地の夫の隣に眠っている。

夢は叶えたかもしれないが孤独な生涯だったろう。

 

 

 

 

王冠を賭けた恋―ウインザー公爵夫人の華麗な人生

王冠を賭けた恋―ウインザー公爵夫人の華麗な人生

 

 

 

猫も杓子もパフスリーブ1895年

ヴィクトリア時代の後期、1893-5年頃に何を思ったか突然パフスリーブが大流行した。f:id:dollyosaka:20170329223834j:image

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f:id:dollyosaka:20170314211601j:image1895年

赤毛のアン」で、地味で筒袖の服ばかり着ているアンを見てマシューが「どうもアンの服は他の娘と違う。」と気づいて、近所のリンド夫人に頼んで縫って貰ってプレゼントした、あの服である。辛辣なマリラは「袖の分でブラウス一枚生地が取れる」と言ったけど、マリラが正しい。

2月14日のブログにも載せた。

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画家クリムトの恋人だった美貌のダンサー、クレオ・ド・メロードも。f:id:dollyosaka:20170314162351j:image

 

 

誰より勝ってるのはこの女性。番付表があれば、横綱だ。f:id:dollyosaka:20170314165158j:image卒業記念写真だそうだ。

 

王室も流行に敏感だった。

 f:id:dollyosaka:20170314165247j:imageモード王女、のちのノルウェー王妃。

 f:id:dollyosaka:20170314170001j:imageヴィクトリア王女。

 

メイドもパフスリーブにした。f:id:dollyosaka:20170314170128j:image

 

自転車をこぐ集団パフスリーブ。1898年。この頃から、流行は大きく変わり、もはやあのすごいパフスリーブは消滅するのである。f:id:dollyosaka:20170314162354j:image

 

犬が好きだったヴィクトリア女王

エリザベス女王の高祖母、ヴィクトリア女王も犬が大好きだったようだ。

 

この絵には上等の椅子や絨毯の上でクタッと死んでいる鴨が描かれている。猟の成果を祝っているのか。この後誰が掃除したんだろう。

 

1854年の写真。女王の足元に犬が二匹お座りしている。犬でも序列はわかっているのだ。f:id:dollyosaka:20170313172551j:image

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未亡人になって喪に服されてからも、犬は良い友達だった。

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女王の犬とお気に入りの侍従、ジョン・ブラウン。馬の世話係として名高いが、犬の世話係もしたのか?f:id:dollyosaka:20170313172847j:imagef:id:dollyosaka:20170313172855j:imagef:id:dollyosaka:20170313173548j:imagef:id:dollyosaka:20170313175353j:imageなぜ女王は手袋と手紙を地面に投げ捨ててるの?この絵の説明を聞いてみたい。

犬が好きな女王

女王の愛犬はロイヤル・コーギーと呼ばれている。f:id:dollyosaka:20170312174838j:imagef:id:dollyosaka:20170313124420j:image

公務にも連れて行くそうだ。f:id:dollyosaka:20170313124413j:image

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f:id:dollyosaka:20170312174948j:image侍従が大変そう。f:id:dollyosaka:20170312174957j:imagef:id:dollyosaka:20170313114845j:imagef:id:dollyosaka:20170313115257j:image

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 一番多い時13頭飼っていたそうだ。

f:id:dollyosaka:20170312175717j:image広い宮殿で粗相はしないんやろか。掃除大変そう。

f:id:dollyosaka:20170312175023j:image上等のドレスの上に座ってる犬、フラッシュが嫌いらしく、目をむいている。

f:id:dollyosaka:20170313115711j:imageご家族も付き合う。コーギーのセーターを着る女王。日本の皇室だったらこんなユーモアたっぷりの記念写真あり得ない。

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あれから6年。今生かされている事に感謝。

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寒い日だった。あの日も寒かったな。東北はもっと寒かったろう。今もご苦労されている被災者と、そこで支援している方々に、神からの助けがありますように。

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ヒグマのように冬眠していたが、数週間ぶりに市外へ外出、ご主人と帰省している友人と少しの間、北野田ロータリーでお茶。お祖母様は99歳になりはったそうだ。素晴らしいなあ。

 

幕末明治のお姫さま

※すべて敬称略

何と言っても将軍に嫁いだ天璋院篤姫。大奥に居住。f:id:dollyosaka:20170310092317j:image

 

和宮 親子内親王f:id:dollyosaka:20170310092803j:image婚約してたのに、引き離されて将軍に降嫁。待っていたのは恐い姑。お気の毒。

 

明治天皇の御生母英照皇太后。引き眉。f:id:dollyosaka:20170310093836j:image

 

明治天皇妃、昭憲皇太后 威厳がある。日本で初めて洋装した妃である。


明治天皇第六皇女昌子内親王。第一から第五と第十皇女は夭折。

明治天皇第七皇女房子内親王f:id:dollyosaka:20170310112908j:image

明治天皇第八皇女充子内親王f:id:dollyosaka:20170310113124j:image

明治天皇第九皇女東久邇 聡子。f:id:dollyosaka:20170310113619j:image

 

 幼少時の九条節子。のちの貞明皇后昭和天皇の母。f:id:dollyosaka:20170310132112j:image

 

能久親王妃富子。f:id:dollyosaka:20170310140358j:image宇和島藩主伊達家の姫。

 

華頂宮郁子。f:id:dollyosaka:20170310095003j:image1868年。南部藩主の姫。

 

松平慈貞院(貢姫)f:id:dollyosaka:20170310095234j:image引き眉。多分お歯黒も。

 

島津成彬が撮ったとされる。左より典姫(のりひめ)、暐姫(てるひめ)、寧姫(やすひめ)。f:id:dollyosaka:20170310104140j:image

 

威仁親王妃慰子f:id:dollyosaka:20170310104407j:imagef:id:dollyosaka:20170310104633j:image前田藩主の姫。

16歳の柳原白蓮大正天皇の従妹。f:id:dollyosaka:20170310134952j:image

梨本宮伊都子妃f:id:dollyosaka:20170310105608j:imagef:id:dollyosaka:20170310105900j:image彼女の日記はすごく面白い。美しくて賢くて達筆。

 

梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫)

梨本宮伊都子妃の日記―皇族妃の見た明治・大正・昭和 (小学館文庫)

 

 

 

カッコいい幕末のサムライ

幕末のサムライは写真が結構残されている。

どの人も生きるか死ぬかの世界に生きて来たので、眼力がスゴく、2枚目である。オカメひょっとこ顔では斬られてしまうのであろう。

f:id:dollyosaka:20170309194519j:image中津藩・九代藩主、奥平昌遭。

「殿、後ろの毛がくしゃくしゃです。」

 

f:id:dollyosaka:20170309194909j:image勝海舟郷ひろみにちょっと似ていると言うと、年がバレるか?

 

f:id:dollyosaka:20170309195434j:image土方歳三

 

f:id:dollyosaka:20170309195254j:image福沢諭吉。彼の伝記「福翁伝」は抱腹絶倒。

f:id:dollyosaka:20170309195540j:image桂小五郎

 

f:id:dollyosaka:20170309195749j:image伊藤博文、千円札になる前。また年がバレる。

 

f:id:dollyosaka:20170309200022j:image小松帯刀篤姫に出ていた。

 

 f:id:dollyosaka:20170309200333j:image沖田総司。禿げてるんやなくて多分月代。ポニーテールが流行っていた。

 

 f:id:dollyosaka:20170309200558j:image近藤勇新撰組隊長。

 

f:id:dollyosaka:20170309200845j:image増田孝、1863年。

 

f:id:dollyosaka:20170309201122j:image坂本龍馬。彼の親戚は北海道に。

 

渋沢平九郎。22歳で自害。

なんて惜しい。長生きして映画に出て欲しかった。