空の鳥

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「おだまり、ローズ: 子爵夫人付きメイドの回想」

ロジーナ・ハリソン著。レディ・ナンシー・アスター子爵夫人にに 35年間仕えていた著者。かつて貴族が何十人もの使用人を雇っていた時代から、2度の世界大戦を経て、簡略化していく。多くのお屋敷は取り壊されたがアメリカの富豪によって助けられた。レディ・ナンシー・アスターも夫婦揃ってアメリカ人大富豪。でもイギリスで国会議員になった。女性としては第一号。大変有名な女傑で毒舌である。エネルギッシュで気まぐれ。著書もお付きのメイドとして負けていなくて、やり返し口喧嘩は35年間続いた。
貴族や王室やセレブのお付き合いも面白い。1,000人の来客を招いての大晩餐会では、馬車と乗用車の大渋滞が起こり馭者と運転手の罵声が飛び交った。
第二次世界大戦の空襲のときの様子も迫力があった。
宝石は銀行に預けられているが、必要な時は出してくる。その間の宝石にかけられている保険金がすごい。
ところでこの著者は貧しい家の生まれだが、普通のメイドになるのではなくフランス語を勉強した後ドレスの仕立屋で修行し、初めから奥様の付き人になれるよう努力した。夢は旅行することだったから、お母さんが協力してくれたのだ。
ダウントンアビーの好きな人はこの本をぜひ読むべきだと思う。

おだまり、ローズ: 子爵夫人付きメイドの回想

おだまり、ローズ: 子爵夫人付きメイドの回想