小鳥を埋葬する

昨日までの３日間の猛暑と打って変わって涼しくて１８度くらいだった。寒いくて窓を閉めたくらいだ。今滞在している家は、緑に囲まれた古い２階建てだ。小鳥が軒下に巣を作っているのだが、今巣立ちの時期。巣に戻れない小鳥がドアの近くでうずくまって震えていた。気温の差に幼鳥の体力はついていけなかったんだろう。
「死ぬんじゃないよ」と励まし続けた。親鳥も幼鳥を探して呼んでいる。でもあっけなく死んでしまった。庭の片隅に埋葬する。かわいそうに。
写真を現像しに、ちかくのワルグリーン（薬局）へ。それ以外は家で読書と猫の相手。料理。洗濯。
日本の名随筆集（編纂した人が、水上勉）の中から、「母」を読む。中でも印象的だった随筆は与謝野晶子、岡本かの子の書いたものである。与謝野晶子のは８人目を出産したとき入院中の病室で書いたもの。出産するという事の出来る女性の体を賞賛し、武士道をぼろくそにけなし、女道を栄えさせるべきだと述べている。岡本かの子は、自分が化粧をするのは恋人のためではなく息子太郎のためだ、と書いている。他にも著名な作家による随筆がたくさんある。

日本の名随筆 (42) 母