空の鳥

主に飼い猫+野鳥を撮って、紹介しています。

ウイーンの友人からの連絡

1994年にウイーンに滞在していた時、バイオリンソナタの個人レッスンを受けた。その時のバイオリニストが今日メールして来た。9年ぶりのコンタクトだ。
彼はウイーン生まれのウイーン育ち。おじいさんもウイーン交響楽団のバイオリニスト。
5人兄弟の一番上。奥様は日本人。スイスのオペラハウスで演奏している。久しぶりだったので嬉しかった。彼は私がアメリカに住んでいる事すら知らなかった。それぐらい久しぶりだったのだ。
知り合った時彼は20歳だった。毎晩カフェでげらげら笑って、午前様だった。泊まっていた修道院の宿舎の修道女からブラックマークをつけられていた。
彼と彼の行っていた音楽院の友達と、彼の車で「娼館通り見学ツアー」へ連れて行ってもらった。東ヨーロッパから出稼ぎに来ている女性が働いている、と聞かされた。ある深夜に見学に行ったら太って醜い娼婦が立っていた。「きれいな人いないね」と彼がいうので、「だって時間が遅いもの。きれいな人は売り切れたのよ」と言ったら、大爆笑となった。彼は会う人会う人にこの話をして何度も笑っていた。
ウイーン市庁舎の周りを彼のシフト車を運転させてもらってぐるぐる回った。何度もエンストしてキャーキャーわめいた。毎晩カラヤンの演奏している映画をそこで上映していたので、行こうというと「カラヤンは絶対いやだ。」と言った。後でわかったのだが、彼のおばあさまがユダヤ人で、オーストリア人と結婚していたのでホロコーストを逃れられたそうだ。近所の人も黙ってくれていて、誰も密告しなかったから助かったそうだ。カラヤン嫌いなのは、ナチスに協力した指揮者だったからである。