空の鳥

主に飼い猫+野鳥を撮って、紹介しています。

そこの背の高いお方

父の病室には重い患者ばかりが入院している。シュークリームをくれた隣にいたおじいさんは昨日亡くなった。父の隣のベッドの患者は3人連続して亡くなっている。
向かいのベッドのおじいさんは脳梗塞で寝たきりだが、認知症があっていつも宙に向かって話しかけている。時々、ふと現実の世界に戻る。
「そこの背の高いお方」
と呼ばれて「私でしょうか?」と答えたら「あの天井にぶら下がっているもの、届かないでしょうか。」と訴える。「いや、ちょっと届かないでしょう」と説得する。
次に母に向かって「◯◯さんに似ておられますね。」
うちの父もしゃべられたらいいのに、と思う反面、要求が多い人なのでしゃべられたらかなりうるさいだろうな、とも思う。