月一で行われる教会の童謡唱歌の会だった。
用意した冬の曲のなかで、「ペチカ」と「冬の夜」について、面白い事を発見した。
「ペチカ」は、一見するとロシアの歌だと思われるかもしれないが、実は日本の歌。正確に言うと、満州唱歌として知られている。この歌の作詞は北原白秋、作曲は山田耕筰。有名な二人が作ったもの。
この曲が作られたのは、日露戦争の後のことで、旧満州地域の小学生たちが歌っていた。だから、歌詞にはその時代の背景や感情が込められている。また、「冬の夜」についてもいくさ(戦争)にまつわるエピソードが描かれている。
囲炉裏ばたで草鞋を編むお父さんがいくさの手柄を語り、子供たちがこぶしを握りしめて耳を傾けるシーンがある。それも日露戦争に関係しているのだ。歌を通じて、その時代の人々の思いや戦争への思いを伝えることができたのだろう。
日本の童謡唱歌には、様々なエピソードが詰まっている。それぞれの歌には、その時代の人々の思いや感情が込められているので、聴く人にとっても興味深いものになる。