明治の始めに岩倉使節団に最初の留学した、大山捨松のホームスティ先の娘アリス・ベーコンが見た、明治の女性について書かれてある。彼女は二度来日し、東京で教師をしていた。
女性の目から見た、明治の女性の生活全般の習慣がこと細かく書かれていて興味深い。
日本女性を大変好意的に書かれている。
赤ちゃんで生まれて楽しい子供時代を送り、結婚と同時に大変な苦労をし、35歳でぐっと老け込む。着物で年がわかり、年老いた女性は蛾か雀のようだ、という表現が面白い。
昭和天皇が誕生した時の国民の様子、福沢諭吉が女大学をこき下ろした時の騒ぎ、救世軍が吉原の娼妓を助けに行ったことも書かれてある。
クリスチャンは人口の0.5%に過ぎず、宣教師は苦戦しているなど、約110年前に書かれた本なのに、今と同じ問題を抱えていることに驚く。
明治の女性のあらゆる階層の職業について細かく紹介していて、面白かった。
- 作者: アリス・メイベルベーコン,Alice Mabel Bacon,矢口祐人,砂田恵理加
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2003/09
- メディア: 単行本
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