ベストセラーになり、アメリカの教科書の副教材になった、ある大陸引揚者の自伝。
凄く面白い本だった。
昭和8年生まれのYokoは、今の北朝鮮にあたる羅南に両親兄姉と住んでいた。
ところが終戦間際、父と兄の留守中避難することになり命からがら引き揚げる。
京都の女学校でいじめに遭うが、頑張り抜く。
この本を読んで、末っ子で家族から「小ちゃいの」と呼ばれていたヨーコさんが、いかに実に出会った人との人間関係を大切にし、その人々から助けられたかがわかった。
どんな極限状態でも、他人に親切にするのは大切なことだ。
この本が韓国語に訳された時、アメリカに住む韓国人の団体が、この本は嘘であると主張して発売禁止になったそうだ。引揚者に暴行を加える朝鮮人を目撃しことが書かれていたからだ。彼らは「我らがそんなことするわけない」と言いたいのだ。
でも私はこの本は引き揚げる時命を助けて親切にしてくれた朝鮮人のことも書いてある。
著者が言うとおり、全て真実だと私は信じる。