グエンやジョンのお祈りによってか、目覚めると熱が下がっていた。思い切ってシャワーを浴び、ジョンの車で黒人教会へ。
礼拝は「悪い道に行きかけたと気づいたら、回れ右してまっすぐ歩きなさい」という内容だった。
礼拝後クリスマス会に出席する。子ども達の聖誕劇があり、聖歌隊の賛美もあった。最後に聖歌隊のメンバーと教会から感謝のカードとクリスマスのギフトをもらう。驚いた。皆にハグする。風邪をうつしたかもしれない。
クリスマスのご馳走はおいしいガンボ、お赤飯（米の種類は違うが小豆は一緒）、牛肉と野菜の煮物、ハムの煮たの、コーンブレッドだった。あと内蔵のスープとかサラダ、すごい甘そうなケーキ類もあった。ブラザージェイと一緒のテーブルで食事をする。彼はこの街に来て７５年経つと言う。若そうに見えるが８５歳だとの事。彼は長年旧会堂の裏に住み、会堂守と会計係をして来た。第二次大戦でヨーロッパに行き、イギリスとフランスとドイツに行ったという。それだったらいろんな辛い経験がおありでしょうとジョンが言うと、いや、僕は軍隊が好きだったよ、戦闘機に乗って爆撃したしね、仲間と煙草を吸ったり楽しくやったのさ、との事。ブラザージェイはケーキを一切れしか食べてないので、何でご馳走食べないの？と聞くと、もう味がわからないようになってしまったんだよ、食べ物もタバコもすっかりあきらめた。女性は別だけどね、と言って笑う。
ジョンは無事に私を家まで送ったあと、熱を出す。私の風邪をうつされたかもしれない。
