空の鳥

主に飼い猫+野鳥を撮って、紹介しています。

またもやロックアウト、消防と警察のお世話に。

今日でキャットシッターは終わり。家をきれいに片付けて、音楽を聴きながら紅茶を飲んでいた。外の気温はマイナスで今にも雪が降りそうだが、家の中は暖かくで平和そのものだった。そう、郵便配達人が来るまでは。
表のドアをドンドンたたく音がするので行ってみた。これは普段使っていないドアだ。大家さんの家へ通じるようになっている。猫が出ては行けないから、そのドアを閉めた。すると、なんとロックアウトされてしまった。困った顔をしている郵便配達人。「どうしよう!スリッパだしコートもないし住人は夜にならないと帰って来ないし」とわめく私に「近所の人に助けてもらったら?」という。
冷たいなと思いながら言われるままにスリッパで近所の家をノックして歩く。隣の家に入ったら中年の女性が出迎えてくれて、家に招き入れてくれた。「私はケイ(キャサリン)で奥にいるのはスー(スーザン)。犬は大丈夫?フレンドリーなの」家の中にはいると大きなゴールデンリトリバーが出迎えてくれて、ぬいぐるみを加えて遊んで頂戴という。」台所に年配の女性がいて、教会の電話番号を調べてくれる。教会には名簿があり、合鍵をもっている人と連絡が取れると思ったのだ。
5分ほどして表の方が騒がしくなり、さっきの中年女性が「あなた、消防署に電話した?」「いいえ、まさか」見ると、家の前に消防車が来ている。その上パトカーまで来た。びっくりして近づくと、さっきの郵便配達人がいて「僕が呼んだんだ」という。
「こちらが、ロックアウトされた人です」と言っている。パトカーから降りた黒人の警官が近づいて来て、「この家の人の名前は?スペルを言って下さい。あなたの名前は?ファミリーネームは?」と質問された。映画を観ているみたいだった。アメリカに来て警官に名前を聞かれたのは初めてだ。(そして、これが終わりであってほしい)
消防士は5、6人。入れそうな窓を探して、鉄のバーで網戸を開け、窓を開けてするする中に入って行った。ものすごい簡単だ。一分もかからなかった。そして中からドアを開け「さあ、もう大丈夫」皆嬉しそうにニコニコしていた。
私は消防士、警官、郵便配達人に「サンキュー」といい、隣家に戻りお礼をいう。「また何かあったらいつでも言ってよ。」とスーザン。
誰も助けてくれなかったら凍死していたかもしれない。何でもない平和な生活に、突然降ってわいた災難だったが、人々の暖かさに触れられ、なんでもない暖かな家というのがいかに有り難いものか、という事がよくわかった。
午後から家に戻る。途中で雪になる。10日間の猫との生活はこれで終わりだ。