ワンダーランド駅で/Next Stop Wonderland

むちゃくちゃ暑い一日だった。湿度も高く、空はもやがかかっていた。
私のレッスン室はエアコンがないのでピアノの生徒は扇風機の風にあたりながらレッスンを受けた。
今日本文学少年少女全集にはまっている。明治大正の小説はなんと面白いのだろう。そして日本人はなんて親切で噂好きで世間体を気にするのだろう。ちっとも変わっていない。今井上靖の「しろばんば」を読んでいるのだが、中学生の時に読んだ時と印象が全く違う。たぶん「おぬい婆ちゃ」に年齢が近づいてきたからだろう。彼女は花柳界から身請けされて妾になり、血のつながらない「耕ちゃ」を養育、溺愛している。みんなとけんかするし、言いたい事をはっきり言うおばあちゃんだ。でも憎めない。よく書けているな、と思う。
夕食は友人宅へ。彼女と映画を観る。「ワンダーランド駅で/Next Stop Wonderland 」（１９９８）だ。ボストンが舞台で、知っているところがいっぱい出てくる。音楽がボサノバでおしゃれで変わった映画だった。それにしてもたった９年でボストンの変わった事。まず、映画の登場人物は新聞の個人欄で恋人を募集しているが、今は全部インターネットだ。次に、ホテルやバーで皆タバコを吸っているが、６年前から全面禁止になった。日本も早くそうなればいいのに。そうすれば他人の煙が原因で肺がんになる人が減ると思う。

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