12月30日に放映されたNHKスペシャル『メジャーリーガー大谷翔平 2024 試練と決断 そして頂点へ』をタイムマシン録画で視聴した。とても良かった。
大谷翔平は1年前、いつもそばにいてくれた通訳に裏切られた。通訳が泥棒で、26億円もの大金を持ち逃げしたのだ。その後、彼は試合中に左肩を痛め、もうこれで終わりかと誰もが思った。しかし、彼は諦めなかった。休むことなく出場を続けた。そしてついにはチームをワールドシリーズ制覇に導き、自身も史上初の「50-50」を達成。さらに3度目の満票でのMVP受賞を果たした。彼は生きながらにして歴史上の人物になったのだ。
彼の精神的な強さにはただただ驚くばかりだ。その強さの裏には、彼を支えるチームメイトや周りの人々の存在もある。大谷も周りの負担にならないよう配慮した。しかし、すべてが悪いことばかりではなかった。通訳がいなくなったことで、大谷は自分で運転し、英語も話すようになり、以前よりも自立できるようになったというのだ。むしろ結果的には良かったのではないか、とさえ思えてくる。金目当てのパートナーが去ったことで、彼は真の自由を手に入れたのかもしれない。
そして、大谷が最も辛い時期、彼を励ましたのはフリーマンというチームメイトだった。この男もまた人生の試練を経験している。彼の子供は重い病気を抱え、彼自身も大怪我を負った。それでも彼は大谷に寄り添い、励まし続けた。集団カメラマンが撮ったこの1枚の写真は、それを物語っている。
