空の鳥

主に飼い猫+野鳥を撮って、紹介しています。

ダナ・ファーバー癌研究所で一日過ごす

友人Rさんをダナ・ファーバー癌研究所に連れていく。この病院はハーバードの先生達がやってる最新の技術の病院。患者は全員がん患者だ。
待ち合いはおしゃれをした老若男女がにぎやかに待つ。花の着いた帽子をかぶった子連れのお母さんもいる。多分頭髪がないのを隠すためだろう。一人の男性がRさんと同じ病気で同じ治療を受けていた。彼はケープコッドに住む、専業主夫の大工、ジョンさんという。彼には教師の妻と9ヶ月になる赤ちゃんがいて、写真を見せてくれた。家からここまで化学治療に通うのに2時間かかるという。大変だ。彼は肝臓にガンがあり、2回の手術で10ポンドものガンとその周辺を切り取り化学治療を始めて2回目だと言う。ホロコーストの写真に出て来るユダヤ人の様に非常に痩せ、目だけが大きく、気の毒であった。彼はRさんと情報を交換し、励まし合っていた。
Rさんは車いすであちこちの部屋に移動し、ジミーファンドという別の建物で化学療法や輸血を受けた。体重が少し増えたので喜んでいた。ナースは皆親切で、お昼時にはサンドイッチを買って来てくれ、無料だった。私の分までもらった。またボランティアの女性達が寄付された本をワゴンに乗せてみせて回り、欲しかったら貰える、というサービスをしていた。こういう太っ腹なサービスはアメリカの一番いい面だ。
主治医のドクター・モーガンの診察に付き合う。どこかであった顔だな、と思ったが、「ゴーストに出て来る、地下鉄の幽霊そっくり!」と言う事に気がついた。眉が困ったような八の字型。新薬はリスクがありますので、出せません、とあの顔で言うので、Rさんは不機嫌に。無理もないわ。でもナース達がすごい最新のがんの治療情報を患者に教えてくれた。アメリカは訴訟社会なので、ドクターはそれだけを恐れている。でも患者は「そうですか」と引き下がらない。勉強して来て医者と交渉するのだ。
朝8時半から夕方4時半までかかる。家に戻ってウォルサムのマサオズキッチンへおつかいに。はなちゃんも一緒に行く。
家に寄ってハンガーと衣類ケースを取り、Rさんの家に戻る。食後部屋の掃除をし、やっとインターネットをつなぐ。