大阪市内にある音楽学校のオーディションへ行く。バッハを弾こうとしたら、「ジャズをちょっと弾いて下さい」と言われ、絶句。
教えるとしたら、ジャズピアノです、と言われたので「ジャズは専門的には教えられません。」と言ったら「どうして?バークリーでしょう?」と言われた。バークリーでは一通りジャズの事は必須課目でやる。実技でもやったし、ビッグバンドのアレンジのクラスも取った。でも私はジャズ弾きではない。今やバークリーでジャズを上手に弾くとしたら、一部の天才か、日本人のジャズ弾きか、である。ほとんどのアメリカ人はジャズは儲からないからプレイしない。出来ないものは出来ない。
この音楽学校はすごく日本的である。ヤマハで教えていたので、日本的なノリは理解出来る。アメリカの音楽学校が非常に自由だったのに引き換え、禁止事項が非常に多い。またボランティアで働く営業活動が多い。これって田植えや稲刈りに村中が動員されて、ノーと言えないのに近いものがある。社員だったらそれなりに手当もつくが、こっちは交通費なしの手弁当である。厳しいなあ、日本は。