1920年代のフランスのショービジネス界で有名になり、ファッションアイコンにもなったアメリカ生まれのアフリカ系フランス人。
セントルイス出身。白人の父から捨てられ、貧しい黒人の母が彼女を13歳で年上の男と結婚させたので逃げ出し、15歳で再婚。キャリアを重ねてニューヨークでショービジネス界に入る。
フランスでチャールストン・ダンスやバナナを腰に巻いたアフリカっぽい踊りのショーが大成功し、セレブになる。フランス国籍を取得。
ナチス占領下のフランスで戦レジスタンス運動や秘密情報部の活動で政府に貢献したのでフランス最高の勲章を貰う。
貴族の称号を貰った最初のアフリカ系となった。
お城を買って、世界中回って、12人の恵まれない子供を世界中から集めて、養育する。「虹の家族」と名付けた。
このうちの二人の男の子は日本のエリザベス・サンダーホームの沢田美喜さんから 引き取った。
彼女は来日してチャリティで23回日本公演を行い、売り上げを全てホームに寄付。
でもお城はお金がかかって破産し、債権者が取り立てに来た。そこで、モナコのグレース王妃が彼女を救った。
ジョセフィン・ベイカーは人種差別撤廃運動に力を注ぐ。公民権運動も応援に駆けつけた。
「孤児たちの城」高山文彦著 を古本で買って読んだ。
著者は養子数人と実際会って取材している。この本はジョセフィンベイカーの親として失敗な面と養子たちの受けた心の傷をほじくり出している。でも欠点のない親なんているだろうか。ましてやショービジネス界で生きて来たディーバである。コントロール・フリークで当たり前だ。それに、どの子も教育も受けさせて貰っている。
養子たちは、全員ではないにしろ、ジョセフィンの葬式に集まった。
外国から養子を貰ったマドンナやアンジェリーナ・ジョリーを彷彿とさせるが、ジョセフィンベイカーは12人だからもっと凄い。
銅像だってある。