「いのちのことば社」と言うプロテスタントの出版社が出したもの。ローラ・インガルスはクリスチャンで、エッセイには時折聖書のみ言葉が紹介されている。勇気づけられる、是非読んで欲しい、ためになる本だ。
ところで、エッセイの例え話で、朝起きてこない農家の手伝いの少女の名前が、威張り屋の夫の姉「(イ)ライザ・ジェーン」だったり、アイダ(ローラの親友)がステラ(意地悪ネリーのモデルのひとり)に向かって「ねぇ、あなたの歯ってきれいに磨いているととっても素敵ね」言ったエピソードを読んで爆笑した。これは「磨いてないと汚い。」とも取れる。
ローラの夫アルマンゾが、夜ローラに、子供の頃両親がどれ程働いたか、という思い出をした話は、「農場の少年」の元になったのだろうな。紡いで織って裁断して服を縫い、手袋も靴下も全部手編み。アルマンゾのお母さんは凄い。
金髪の姉と茶色の妹の喧嘩のくだりは、メアリとローラの思い出に違いないし、父母の教えの大切さ、母キャロラインの想い出、76歳の母からの手紙のエピソード、ある日電話で母が朝亡くなったという急な知らせを聞いた時のショックなど、「かあさんとローラが不仲でお葬式に行かなかったのではないか。」という疑惑を打ち消した。エッセイによるとかあさんのキャロラインは春亡くなったのだ。春は農家は手が離せない。今と違って埋葬はすぐする。お葬式に行けなかったのはそのせいではないかと思う。
ローラはかあさんを大切に想っていたのだ。
- 作者: ローラ・インガルス・ワイルダー,スティーブン・ハインズ,結城絵美子
- 出版社/メーカー: いのちのことば社
- 発売日: 2013/11/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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亡くなったのは春だったのだ。埋葬は今と違って次の日したし、間に合わなかったのだ。