前から見たかった映画がAmazon Primeで無料で見られるようになり、視聴した。
ヤンヨンヒ監督によるドキュメンタリー。
彼女のお母さんの物語。
[ネタバレ]
大阪鶴橋に住む監督のお母さんは、昭和5年に大阪で生まれた。両親が済州島出身。4人の子供、男の子3人と女の子ひとりを育て、帰国事業で男の子3人は平壌へ送った。
その子供達に仕送りをするため飲食店で得た収入はせっせと北朝鮮に仕送りしたので、今は借金があり豊かではない。
晩年になり夫も見送り、誰にも語ってこなかった済州島「 済州島四・三事件」の体験を証言するようになった。
彼女は大阪空襲が激しいので、船で両親の出身地である済州島へ疎開。医師と婚約したが、相手は虐殺の犠牲者となった。彼女の村は警察によって多くの犠牲者を出し、彼女はブローカーにお金を払って妹弟を連れて大阪へ逃げた。
八十を越えても美しい監督のお母さん。次第に認知症が重くなっていき、亡くなったお父さんが家にいると思い込んでいる。娘である監督もお母さんの全ての話を肯定。「お父さんは出かけた」とやさしい嘘をつく。
やっとパスポートが取れ、済州島へ行けるようになる。
「4・3事件」の記念式典に参列。素晴らしい慰霊碑があり犠牲者の名前が刻まれている。島では少なくとも14000人が警察によって殺され、75%の家が焼かれた。
あまりに残酷でつらい経験だからか、お母さんの婚約者の弟が生きていたが、語りたがらないし慰霊碑の記名も申請しないと言う。
「歴史を証言する」素晴らしい記録映画だと思った。
